Scope of Business事業内容
この事業は、施設の省エネを進めるために、施設でのエネルギーの使われ方を把握した上で、効果的な省エネ手法を提示し、その効果を検証することを目的としています。また、学術調査向けの最短1分単位での建物や設備のエネルギー・環境計測も実施しています。
エネルギー管理システム「BEEMS」
1.BEEMSとは
BEEMS(Bizen Enhanced Energy Management System)とは、建物のエネルギー使⽤量を詳細に把握するために開発された弊社独⾃のシステムです。
一般的なクラウドBEMS(Building Energy Management System)の一つであり、計測機、記録装置とデータ表示システムで構成されます。
取得したデータを解析することで、いつどの設備でどの程度のエネルギーが使用されているかを詳細に把握し、運用面から効果的な省エネルギーを実施できます。
国の地球温暖化対策計画では、2030年度のBEMS普及率を47%、CO2削減量を1,005万t-CO2としており、これは業務部門のCO2削減量合計の約9%を占める極めて大きな数値となっています。
またデータの解析には専門知識が必要ですが、弊社ではデータ解析・省エネコンサルティングに強みを持っており、導入後の運用と確実な省エネ実施のサポートを行うこともできます(※別途費用がかかります)。
BEEMSは環境省の「エネルギー起源CO2排出削減技術評価検証事業調査」において約2,000点におよぶ計測データを管理するために開発されました。
3.BEEMSの特徴
BEEMSには以下の特徴があります。
- デマンド監視ができる
最⼤需要電⼒(デマンド値)を超えそうなときに、警報を出すことができます。スマートフォンから警報を出すこともできます。
また複数建物の合成デマンドが表示でき、エネルギー使用量の面的管理が可能です。
- 様々な計測ができる
電気使⽤量やガス使⽤量、温度、湿度、CO2濃度など複数の計測内容を1分単位で計測することが可能です。
- 機器の制御ができる
デマンド値を超える前に空調、照明、換気などの電源を⾃動でOFFにすることができます。電気使⽤量が落ち着くと⾃動的にONになります。
CO2濃度による空調の外気導入量自動制御も可能です。
- データロストに強い
データの欠損が通信によってリアルタイムに把握できます。
- ZEBにおけるBEMS導入
- 「SHIFT事業(CO2削減ポテンシャル診断事業)」における計測
- 「先進的省エネルギー投資促進支援事業 D.エネマネ事業」におけるEMS導入
- CO2濃度による空調外気導入量制御
- 外気温によるチラー出口温度制御
- 薪ボイラーの温度管理 など
- 千葉商科大学様 省エネ事業
- 津山市社会福祉協議会様 津山市総合福祉会館ZEB実証事業
- 村楽エナジー株式会社様
平成29年度~ 複数建物の電力使用量・CO2濃度計測、合成デマンド管理
平成28年度~ 用途別・部屋別エネルギー使用量計測
4.データ表示システム
BEEMSの各計測機で計測されたデータは、PCブラウザ上のデータ表示システムで管理します。データ表示システムでは以下のことが確認できます。
- 空調、照明など⽤途別のデータ確認
- 1分間隔の詳細なデータの取得
- デマンド状況をリアルタイムで確認
- 気温やCO2濃度などの環境データを確認