実績

特別養護老人ホーム 大ヶ池荘 様(備前市)

建物のエネルギー使用を総合的に見直し、大幅なコスト削減

大ヶ池荘では、建物全体のエネルギー使用を見直した。エネルギーの使用用途を、空調、給湯、照明、その他に分解し、それぞれで徹底的な省エネを行った。
空調では、室外からの熱の出入りを少なくするため、全熱交換換気扇1 とペアガラスを導入。全熱交換換気扇は、換気により室外に捨てられる熱の量を減らし、ペアガラスは、外部から入ってくる熱の量を減らすとともに、日差しに乗って入ってくる熱を反射する2。これにより、空調に必要なエネルギーが減ると同時に、新たに導入する空調機の能力を抑えられた。また、窓際が底冷えする・日差しが暑く感じることがなくなり、建物の快適性がとても高まった。
空調機は、冷房専用エアコン、灯油ボイラ+ファンコイルユニットを高効率エアコンに更新。空調機の最適能力計算を行い、小さい能力で快適性が維持できるように高効率エアコン能力、配置を設計。これにより、導入コストも抑えることができた。
給湯は、灯油ボイラを、ヒートポンプ(HP)給湯機に更新。HP給湯機は、1の電気に対して3倍以上の熱を作り出すことができる。灯油を使用しなくなることで、地下灯油タンクの点検費用を削減。
照明・その他としては、次の3点の対策を行った。1)誘導灯を省エネ型コンパクト誘導灯に更新(エネルギー消費量75%削減、蛍光灯の寿命も10倍に延び、保守費も削減)。2)トイレの換気扇にタイマースイッチを導入。日中動き続けていたトイレの換気扇を、使用一定時間後に換気扇が止まるようにした。3)デマンドモニターを設置。デマンドを監視して、電気の基本使用料の削減を図る。また、詳細な電気の使用状況を把握、分析して、更なる省エネを目指す。
これら機器導入により、大ヶ池荘全体のエネルギー使用量の約30%を減らし、エネルギーにかかる費用を約40%削減する予定。

1 全熱交換換気扇とは、換気扇が室内空気の排気と吸気を同時に行い、換気扇内で排気する空気の熱と、吸気する空気の熱を交換して、屋外に室内の熱をあまり捨てずにすむ換気扇です。
2 ペアガラスに熱線反射膜が塗布してあります。見た目は普通のガラスと変わらず、透明で屋外がよく見えます。

事業年度:2007年度

エリア:岡山県備前市

概要:空調機器の更新と同時にペアガラスを導入し、快適な住居空間を実現!
省コスト効果:約40%の省コスト

建物:鉄筋コンクリート2階建

対象延床面積:1,715㎡

所在地:岡山県備前市伊部964-1

年間省エネルギー量(予測):約1,000GJ(ギガジュール)削減

省エネルギー効果(予測):約30%のエネルギー削減

年間CO2削減量:約75トン-CO2/年

導入サービス:ペアガラス 239.61㎡
高効率エアコン 36台
全熱交換換気扇 29台
HP給湯機 1台
省エネ型誘導灯 14台
タイマースイッチ 8台
デマンドモニター 1台

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