松前町 省エネ改修事業
(カーボン・マネジメント強化事業)
概要
松前町では、事務事業編においてCO2排出量を2030年度に2013年度比で40%削減する目標を掲げています。その目標達成の取組の1つとして、カーボン・マネジメント強化事業にて、松前町総合福祉センターと松前総合文化センターを省エネ改修しました。2019年度に省エネ改修した松前公園体育館と合わせると、この取組により2030年度までに必要なCO2削減量のうち約24%を削減できる見込みとなります。
本事業では主に照明と空調設備を更新しました。弊社は、各施設の特徴に応じた設備導入や運用改善について助言等を行うことで、CO2削減量が最大になるように支援しました。また、室内環境とエネルギー性能を最適化するためのクラウド型BEMSも導入し、その集計・分析等を行うことで、目標を達成するための提案を行っています。
導入した設備機器・システムの先進性
◆空調
外気量の削減による空調負荷削減のために、ダクトで連結され常時稼働しているトイレの換気を、人感センサによる個別管理に変更しました。また、可能な限り全熱交換換気扇を導入し、外気負荷を削減するとともに、空調最大能力のダウンサイジングを図っています。稼働時間を適正化するため、人数が変動する廊下は、人感センサを取り付けた空調機を導入しました。
◆照明
LEDは、現在あまり採用されていない、無線による個別照明の調光が可能な設備を選択し、外光による調光の他にも、初期照度補正や、部屋の利用状況が変わった際の、部分消灯を可能としました。また、トイレは人感センサによる点灯時間を削減し、事務室は調光LEDと照度センサの導入により適正照度への調整を行います。照度センサや無線による個別照明調光は、最新技術であり、これらを運用し、他体育館や事務所への横展開のためのノウハウの蓄積を図ります。
◆クラウド型BEMS
BEMSは、従来のようなデマンドコントローラーではなく、エネルギー使用量を詳細に計測し、使用量目標と現状使用量の比較を行い、インターネットを通して、複数の部署で使用量を管理できるようにすることで、目標達成管理のツールとして用います。
空調の設定温度や稼働時間を記録し、分析することで空調運転の最適化を図ります。さらに、外気温による空調能力制御を行い、空調機の効率の高い中間負荷における稼働を確実にするように制御します。
事業年度:2020年度
エリア:愛媛県伊予郡松前町
契約先:松前町