最新の省エネ設備を導入し、大幅な省エネと共に、その省エネ量を保証

千種の苑のエネルギー使用傾向を詳細に分析し、最適の省エネ手法を提案しています。千種の苑は、85名の入居者がおり、常時空調をしているため、空調にかかるエネルギー使用量が非常に大きな割合を占めていました、また、浴室が3か所あり、その全てをLPGボイラで賄っていたため、多額の光熱費がかかっていました。そこで、空調と給湯を主に省エネ提案を行いました。
空調対策は、まずペアガラスを導入し建物の断熱強化をした上で、空調負荷計算を行い、最適能力を持つ空調機を導入することで、空調機の効率を上昇させると共に、空調機の導入費用も抑えました。また、室内の温度変化が減少し、結露がなくなるため、入居者にとって過ごしやすい空間となります。
給湯では、中国地方では初めて大型ヒートポンプ給湯機を導入し、省エネ性を追求すると共に、割安の深夜電力を活用し大幅な省コストを追及しています。
太陽光発電システムは、その発電以外にも、遮熱効果を利用して屋根からの熱の入り込みを防ぐとともに、夏季の日射量が多く冷房需要が高い日や冬の放射冷却のために暖房需要の高い日に多く発電をするため、デマンド抑制効果も期待し導入しています。
デマンドモニターを導入することで、確実なデマンド抑制を目指しています。デマンドモニターで、リアルタイムのエネルギー使用量を可視化することにより、施設管理者がエネルギー使用状況を強く意識し、確実なCO2削減行動に移しやすい環境を整えています。
本事業では、老人福祉施設では前例がほとんどないギャランティードエスコの手法を活用しています。ギャランティードエスコとは、設備設計・施工に関して備前グリーンエネルギーが責任を持ち、設計通りの省エネ値を千種の苑に保証するものです。導入後、省エネ値が設計値より低かった場合、省エネ量不足相当金額を千種の苑に支払います。この手法により、千種の苑は、省エネ量・省コスト額が保証され、次年度以降の光熱費の予算編成が容易になります。